中世についでの時代が近世である。ふつう近世というと江戸時代のことをいうが、高校の日本史教科書などでは、信長、秀吉の時代をふくめて、開国までのあいだを近世としている。年代にすると300年近くになるが、この時代に永明地区の各村々も出そろっているのである。
永明地区にはまとまった村誌の類が無いので、この時代の様子もはっきりしない点も多いが、『勢多郡誌』には、本地区の史料も記録されているので、部分的ではあるがこの時代の様子を知る事が出来る。
それぞれの村の歴史は、江戸時代の水帳(検地帳)と言われる土地台帳や、村の様子を細かく書いて藩へ差し出した村銘細帳のようなものがあれば、具体的に説明もできるが、残念な事には、本地区にはそうした史料があまり無いようである。
区長箱には江戸時代以来の古文書(こもんじょ)も保管されていることだから、それらを丹念に調べれば、あるいは、知られざる本地区の歴史の部分もあきらかにすることが出来るかもしれない。
ところで、永明地区の全村についての史料とすれば、明治10年頃にまとめられた『郡村誌』がある。この中には江戸時代に関係ある記述も含まれているので参考になる。まとまっては県会図書室(現在は県立文書館に移管)にある。また、江戸時代のはじめのころの様子は、『前橋風土記』が教えてくれるが本地区についての記述は断片的である。個人の家としては、系図とか、位牌、墓石などによって、御先祖さまとの対話も可能であろう。
(『農協えいめい』1971.11.20 19号)
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